ピストバイクで大阪〜東京ロングライド「立ちはだかる坂道」

2013年01月29日

タグ: 大阪→東京ロングライドの旅

快適走行が一転！
徐々に明らかになる、ルート選択ミス・・・

奈良県から三重へ向かう〜市は周辺山々で、必然と道は坂道のアップダウンが激しい街。
ピストでその道に逆らうようにペダルをこいでいたが、ついに立ちはだかる傾斜30°弱の坂道で自転車を降りる。

暑い・・・
腹減った・・・

早くも限界がきていた。

自転車を押して歩くことを選択。
峠を越え、下り坂。
一気に駆け下りる、が！！

二つ目の坂。
真っすぐ伸びるその坂は、かすかに蜃気楼で地面がゆらゆらしているのが分かる。

まじか・・・？

加速した自転車をさらに加速し、坂道半分手前でまた自転車を降りる。
そこへ、ちょっと先の車道左側に赤い色したラーメン屋が見えた。
先は長い、できるだけ進んでおきたい。
けど、ここを逃すといつ飯にたどり着けるのか分からない。
店をちょっとすぎたところで、餃子の匂いが僕を引き止めた。
ここで休憩にしよう。

昼どきを少しすぎた店内は、3人の家族で来ていたお客さん一組。
大荷物の僕は、少し安心してガッツリ飯食おうとラーメンセット+餃子を注文。
お盆だったこの時、店内のテレビは甲子園が映し出されていた。

「どこまでいくん」

店主が注文を聞いた後のことだった。

この旅、初めての会話。
サイクルウェアと荷物で、僕が旅をしていることに気付いたんだろう。
わ〜〜〜っと安心感が体を漂う。

「東京までです」

隣の席で3人組の家族が、ざわっとした。

「東京ですか！？」
「そうなんです。今日が初日で」
「こんな暑い日に、よくやるね〜」
「あのー、この先ずっと坂道が続くんですか？」
「この先って、どういうルートでいくの？」
「このまま街らしい街を通って三重の伊勢まで」
「んんん、たまに自転車通ってるのみるけど、結構大変だと思うよ」
「そうなんですか？」
「ずーーーっと坂が続くよ」

・・・

意気消沈。
「たまーにこうやって旅人が店寄ってくれんねん。俺はもう年やからでけへんけどやな、兄ちゃん応援してるで」

その言葉に勇気づけられた。
写真、僕の髪型がおかしいw

店を出て再び走り出した。
坂を二つ、三つと自転車を押して越え、時間は昼の2時で一番暑い時間帯だった。
坂の頂上にあったローソンで一息。
改めてiPhoneでGoogleマップを開いてよく見ると、これからもっと山間地帯が続いていた。
これは・・・越えられない。
まだ序章にすぎなかった。
ガリガリ君をほうばりながらも意識がはっきりしない状態。
このまま行くと、山の中で野宿。

どうするか・・・
普通に人里離れていない公園で野宿ならまだいい。
イノシシやシカがでそうな山での野宿は、無論怖い。
これで事故して残りの旅を続けられなくなるのは避けたい。

電車・・・か。
緊急の事態のために輪行バッグを持ってきた。
まさか初日から電車なんて・・・

次回、大阪〜東京へピストでロングライド「決断と更なるトラブル」